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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業12-松前町ー(平成29年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第2章 豊かな自然と人々のくらし

 松前(まさき)町は松山(まつやま)平野の南西部に位置し、西は伊予(いよ)灘に面し、南は伊予市を隔てて四国山脈を望み、町全域が起伏の少ない平野からなる。町域を重信(しげのぶ)川、大谷(おおたに)川、長尾谷(ながおたに)川、国近(くにちか)川などの多くの河川が流れ、水辺空間に恵まれている。このような豊かな自然を生かして、松前町では古くからの水産業のほか、農業、工業などが発展してきた。その一方で、重信川は豪雨に遭うとしばしば洪水を繰り返し、流域に深刻な被害を与えてきた。
 本章では、米麦や野菜などの農業、近海漁業、重信川の水害を取り上げ、自然の恩恵を受けながらくらしてきた人々、災害を制御し克服しようと懸命に生きてきた人々の、くらしや思いの一端を明らかにした。