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遍路のこころ(平成14年度)

1 人の交流

 かつて四国遍路は“お四国病院”ともいわれ、多くの人が病める身体の治癒を求め、心の癒(いや)しを求めて歩いた。高群逸枝は、四国遍路には遍路愛即ち相互愛・平等愛・犠牲愛の三つが完全に行われているという(①)。今、平成の歩き遍路の一人辰濃和男氏は著書『四国遍路』で四国遍路を“お四国大学”と呼び、「ここは、年齢性別職業宗派学業成績国籍不問の二つとない大学で、無試験で万人に門戸を開いている。(②)」と万人の共有する世界があるという。
 それだけに四国遍路には様々な人々の交流が見られる。ここでは、それら交流の一端を探った。