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えひめ、人とモノの流れ(平成19年度)

第1節 四国中央市にみる人の流れ

 四国中央市は愛媛県の東端部に位置し、東は香川県、徳島県、南は高知県と接している。四国全体からみるとほぼ中央にあたり、四国の高速道路「エックスハイウェイ」の中心に位置している。このため、四国四県の県庁所在地まで、ほぼ1時間で行くことができる。平成16年(2004年)4月1日に川之江(かわのえ)市、伊予三島(いよみしま)市、宇摩(うま)郡土居(どい)町、宇摩郡新宮村が合併して成立したときにつけられた現在の名称もこの位置関係に由来している。
 合併前の平成12年(2000年)国勢調査によると、川之江市から市外への通勤・通学者数は4,789人で、そのうち伊予三島市が65%余りを占め、流入数も半数以上を占めており、川之江と伊予三島との密接な関係を示している。県外との行き来は流入が1,379人、流出が946人となっており、400人余りの流入超過となっている。このうち香川県との行き来は、流入907人、流出855人とほぼ拮抗(きっこう)しているが、徳島県とは流入400人、流出59人で流入が圧倒的に多い(図表2-1-1参照)。
 香川県とは地形的に平野部でつながっており、交通の便が良く、互いの県境近くに企業が多数立地しているのに対し、徳島県(高知県も同様)は険しい山地に行き来を阻まれる上に、県境近くにほとんど企業が立地していないからである。なお、他県に通勤・通学する者の交通手段は、約80%が自家用車、約14%が鉄道を利用している。他県へ通勤・通学する者のうち、約13%が学生であることから、学生のほとんどは鉄道を利用し、通勤者のほとんどは自家用車を利用していると推測される。本節では香川県境に位置する二名地区と、徳島、高知県境に位置する新宮地区を取り上げた。


図表2-1-1 川之江の流入人口

図表2-1-1 川之江の流入人口

平成12年国勢調査結果から作成。

図表2-1-1 川之江の流出人口

図表2-1-1 川之江の流出人口

平成12年国勢調査結果から作成。