データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

宇和海と生活文化(平成4年度)

(5)おわりに~地域活性化の礎として

 酒井六十郎、酒井宗太郎父子を中心として基礎が築かれた酒六は、「社会に貢献する」ことを経営理念として発展し、地域にかけがえのない大きな役割を果たしてきた。しかし、平成4年には、ついに酒六本社工場の建物が解体され、広大な約6,000坪の大工場跡地が八幡浜市の中心地に出現した。今や八幡浜地方のルネサンスと地域活性化の拠点として画期的な再開発が期待されている。
 ちょうど平成5年2月には、愛媛県知事より「地方拠点都市地域」として八幡浜・大洲地域が指定されたところであり、八幡浜地方の地域振興の上で大きな弾みとなって画期的な基本計画が待望されている。  
 今日も八幡浜市古町の秋山が丘には、「物事に徹してやまない信念をもって(⑳)」八幡浜地方の綿業・地方自治・教育・文化に貢献した「モーニングにけさ姿」の酒井宗太郎像がどっしりと立っている。宗夢居士は、静かに八幡浜市街を見つめながら、燃えるような熱い思いで21世紀に向かう地域の更なる大発展を祈っていることであろう。