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わがふるさとと愛媛学Ⅳ ~平成8年度 愛媛学セミナー集録~

◇伝統行事を守る

 最後になりましたが、「お供馬」は伝統のある行事で、1965年(昭和40年)には県の無形民俗文化財にも指定されました。しかし、菊間町も過疎化が進み、農業人口も激しい勢いで減少してきました。そのため、「お供馬」自体に携わる後継者も思うように見つからず、将来に不安があるのも事実です。確かに馬を飼うことは大変なことに違いありません。しかし、祭りの大勢の観客の前で馬を走らすその興奮と緊張感、そしてその後の満足感は、何ものにも代えがたいものがあります。そして生活を共にしている馬との間には信頼感が生まれ、人馬一体となることができます。このすばらしさを皆さんにお伝えし、ぜひ理解していただきたいと思います。そうすればきっと菊間祭り、そして「お供馬」の行事は、一層盛大にずっとずっと続いていくと確信しています。皆さんも10月10日の菊間祭りには、ぜひ「お供馬」を見てください。そしてじかに御覧になって、一体感を味わいましょう。私たちも頑張ります。今年の祭りは済みましたが、来年の10月10日の菊間祭りにはぜひ見学に来てください。お待ちしております。どうもありがとうございました。