データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

わがふるさとと愛媛学Ⅵ ~平成10年度 愛媛学セミナー集録~

◇はじめに

佐藤
 ただいま御紹介にあずかりました佐藤です。ただいまから対談講演を始めさせていただきます。まず愛媛学とはどういうものかということを簡単に説明したいと思います。最近「グローカル」という言葉を耳にしますが、それは、グローバル(広い範囲とか国際的ということ)という言葉とローカル(いなかや地方のこと)という言葉をくっつけた造語で、その意味は、国際的な視野に立ち、地域を考えていくと言った意味です。愛媛学も、愛媛という、世界から見ると日本の中の一地域にすぎない、非常に狭い範囲のいろいろな歴史や文化を知ることによって、日本や世界を考えるきっかけを見つけだそうといったもので、県民の皆さんが、主体的に取り組むことができるものなのです。しかも、パンフレットのほうには、「愛媛学」の「学」というのに「楽しむ」という字をあてていますが、その字のとおり愛媛を楽しみながら学んでいこうというのが愛媛学なのです。
 今日のセミナーでは、わたしたちに大変身近な西条祭りをキーワードに、京都の祇園祭山鉾(やまほこ)連合会の会長、深見先生をお招きしておりますので、世界に誇る日本の伝統文化である祇園祭と西条祭りをいろいろ比較しながら、西条祭りに彩られてきた西条のくらしと文化というものを考えていきたいと思います。
 それでは深見先生に、「祇園祭と私」ということで、お話をよろしくお願いいたします。