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わがふるさとと愛媛学Ⅶ ~平成11年度 愛媛学セミナー集録~

◇塩の専売制のはじまり

 明治38年(1905年)から、塩は国の専売となりました。それまでは、藩や個人での生産や所有・販売ができたのですが、国が専売をするということは、人々は勝手に塩を作れないということです。さらに、国が作った塩しか食べることができないということにもなります。そして専売制は、大正7年(1918年)までは「収益専売」と言いまして、塩に税金を課して国の歳入の一部とするというものでした。ところが、その後は税金を課さない「公益専売」になりました。公益専売となったお陰で、人々にとって必要不可欠でかつ代替する品物が他にない塩を、国民のだれもが、いつでもどこでも安く手に入れることができるようになったのです。これは、塩の専売の非常に大きな功績だと思われます。
 国による塩の専売は最近まで続けられ、平成9年3月で廃止されました。しかし、その後の経過措置として、以後5年間の塩事業法の規制を受けております。したがって、まだ全く自由化されたわけではありません。