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わがふるさとと愛媛学Ⅶ ~平成11年度 愛媛学セミナー集録~

◇減塩味噌(みそ)作りに挑戦

 それから、味噌作りにもその家ごとの味があって、大豆、麦、米、塩の分量が少しずつ違っているのに気付きました。「ところ変われば、味変わる。」と言って、まさに家庭の味そのものだと思います。わたしの家でも、味噌作りは、おばあちゃんとお母さんが行い、最後の麹(こうじ)と大豆を仕込むのをわたしが手伝う程度でした。しかし、生活改善グループ向土(こうど)会の味噌作り講習会に参加させていただき、手際よく作っているのを見習って、減塩味噌作りにも挑戦してみることにしました。
 初めのうちは、塩分が少ないことには何か心配がありましたが、徐々に慣れてきました。今では、塩分の量が10%で作ることができます。麦味噌では、麦1kgに対して塩が150g、また大豆味噌ならば、大豆1kgに対して塩260gとなります。また、何の気なしに使っていた塩も、伯方の塩を使うとまろやかでこくのあるおいしいお味噌ができます。
 味噌作りも、少しの心配りで上手に仕上がり、桶(おけ)の上と底に一握りの塩を振ることによって、カビが生えにくくなります。後はなるべく空気に触れさせず、密封することです。今では味噌作りにも自信が持てて、グループで味噌作りをしています。味噌と一緒に、昔懐かしい「ひしお」も作って、お盆で里帰りの人たちに、焼き魚に付けて食べてもらうと、「これが、一番のごちそうだ。」と言って、喜んでくださっています。