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わがふるさとと愛媛学Ⅶ ~平成11年度 愛媛学セミナー集録~

◇隠れた主役の塩

 塩は1日たりとて、欠かすことのできない調味料です。素材を生かすも殺すも塩次第で、また隠し味にもなります。一つまみの塩で、その家庭の味ができます。ある家で酒の粕(かす)汁を飲むと、あっさりとして味がいい。その家の人に「おいしいね。どうやって作ったの。」と尋ねると、「塩を一つまみ入れたのよ。」との答えでした。それまで、わたしが考えてみたこともない方法で、驚きました。まさに、これが隠し味だなあと思い、おいしくいただきました。
 また、先日の料理講習会の時のことですが、それぞれの家で作った味噌汁を持ち寄って、それに含まれる塩分量を量ってみました。お椀(わん)1杯分の味噌汁で、塩分量は0.8gくらいがちょうど良い味だそうです。しかし、わたしの家の味噌汁は塩分量が1.2gと少し辛口でした。塩分量が0.8gの味噌汁を吸ってみると、わたしのところの吸い物くらいの塩味だなあと感じ、大変勉強になりました。減塩味噌を使っているからといって、安心はできません。塩分は1日10gが適量です。塩10gは、しょう油だったら50g、味噌ならば100gに相当するそうです。これを基本に塩分の取り過ぎにならないように気を付けようと思っています。
 毎日の生活の中で、主婦がいちばん家族の健康管理に気を付けていかなければなりません。1日30品目をバランスよく食べる献立を考えることも、とても大切な仕事です。これからも、グループ員みんなで、和気あいあいと活動を続けていきたいと思っています。
 これで、わたしの発表を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。