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えひめ、昭和の街かど-生活を支えたあの店、あの仕事-(平成21年度)

2 島の散髪屋さん

 愛媛県統計年鑑によると、平成19年(2007年)の県下の理容所総数は2,216軒である。市町別の数は人口にほぼ比例しており、松山市が674軒、次いで今治市が263軒となっている。昭和30年(1955年)の理容所総数は1,608軒であるから、この50年あまりの間に4割近く増加している。ただ平成2年(1990年)の2,612軒をピークに減少に転じている。また県下の美容室総数は、昭和30年の857軒から平成19年は3,267軒と4倍近くに増加している(図表2-1-4参照)。愛媛県の人口がピークであった昭和30年の約154万人から平成19年の145万人余に減少しているにもかかわらず、理容所・美容室数が大きく増加しているということは、県民の理容所、美容室へ行く回数がかなり増えたと考えられる。
 今治市関前岡村島で、戦後間もないころより理容業を営む**さん(大正13年生まれ)に、理容師としての歩みや島の生活の移り変わりについて話を聞いた。


図表2-1-4 愛媛県の理容所・美容室数の推移

図表2-1-4 愛媛県の理容所・美容室数の推移

『愛媛県統計年鑑(①)』から作成。