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えひめ、昭和の街かど-生活を支えたあの店、あの仕事-(平成21年度)

第3節 学ぶ

 昭和30年代の街かどには、学びの場として学習塾やそろばん、習字の塾のほか、剣道・柔道場などがあったが、そこに通う子どもは比較的少なかった。また、詩吟や民謡など趣味の会や武道場など大人の学び場も各地域にあったが、参加する人は比較的少なく、今日のように様々なカルチャー教室やフィットネスクラブなどはなかった。
 しかし高度経済成長期を経て経済的に豊かになり、生活にゆとりが生まれてくるなかで、多くの日本人が様々な学びの場に積極的に参加するようになっている。進学率の上昇と少子化の進展の影響で教育熱が高まり、学習塾やスポーツ教室など学校外での学習活動に参加する子どもの数は増加している。また、現代は生涯学習の時代といわれ、年齢に関係なく生涯を通じて学び、より充実した人生を送りたいという国民の意識は高まってきている。
 この節では、昭和の街かどの学びの場として、松山市三津浜の学習塾と新居浜(にいはま)市の剣道場を取り上げ、その歩みと地域とのかかわり、指導者の思いを探った。