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えひめ、昭和の街かど-生活を支えたあの店、あの仕事-(平成21年度)

第1節 東予の街かど-今治市波止浜-

 今治市波止浜は、瀬戸内海のほぼ中央、南から突き出した高縄(たかなわ)半島の先端近くに位置する。平成13年・14年に実施された愛媛県の近代化遺産等総合調査により、波止浜にある塩田地主や廻船業者の豪壮な屋敷が注目されるようになり、現在その屋敷や町並みをいかした活動が行われている。
 波止浜は江戸時代に塩田が開発されて、製塩の町として栄えた。しかし、時代の変化とともに製塩方法が変わり、昭和34年(1959年)に塩田が廃止され波止浜塩業組合も解散して、瀬戸内海有数の生産を誇った製塩業は消滅した。代わって造船業が波止浜の主要産業になった。造船業発展の背景には、波止浜が港町であったこと、波方(なみかた)や御手洗(みたらい)(現広島県呉市)など近くに海運業の盛んな地域があったことがあげられる(①)。波止浜は昭和30年代、製塩の町から造船の町へと変貌(へんぼう)し、かつての塩田跡地は現在ゴルフ場や住宅地になっている。
 波止浜の街かどと生活について、**さん(大正11年生まれ)、**さん(昭和2年生まれ)、**さん(昭和3年生まれ)、**さん(昭和4年生まれ)・**さん(昭和14年生まれ)、**さん(昭和9年生まれ)、**さん(昭和18年生まれ)、**さん(昭和31年生まれ)、**さん(昭和48年生まれ)から話を聞いた。