データベース『えひめの記憶』
県境山間部の生活文化(平成5年度)
(3)老後のくらし
高齢化と過疎化が進展している山間部において、お年寄りと若いものとの同居は重要な問題である。今回の調査でも親と子の同居について調査した。その結果は、86.1%が同居した方が良いと考えている(図表2-2-17参照)。この数字は宇和海や瀬戸内の調査結果とも非常に近い。そして、現実に同居している家庭は、回答者の41.2%である(図表2-2-18参照)。その理由としては「昔からの習慣で当たり前」53.3%と答えている。この傾向は高齢になるほど強くなっている。一方、同居していない理由としては、50~79歳の層は「若いものの仕事場がないから」が、その理由のトップとなっている。しかし、「気楽だから」が高齢になるほど多くなって、65歳以上の層で急激に増加しているのが気にかかるところである(図表2-2-19・20参照)。
次に、将来の不安については、「老後の健康問題」51.6%と過半数の人が上げており、県や市町村への期待の第1位「社会福祉・老人対策」41.4%とも一致する(図表2-2-21参照)。これを、年齢層別にみると、65歳以上の方が他の年代の人より「特になし」が43%以上と多いのが注目される。これは全国レベル(「89長寿社会」)20.1%、県レベル(「89愛媛県政」) 6.9%に比べても非常に高い。