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臨海都市圏の生活文化(平成7年度)

3 旬を飾る

 昔から昭和期の前半のころまでは、全国の各地から豊富な果物や、野菜が出回ることはなかった。およそ季節ごとに、その地域で食べるものは、ほぼ決まっていて、それが人々の食べ物に対しての季節感であり、旬であった。ところが今では、栽培技術や保冷輸送の方法が発達し、あらゆる野菜が一年中店先に並び、旬がいつか分からなくなったものが多い。しかし食べ物には季節のリズム感がある。日々のくらしの中に楽しみや豊かさがあるのが好ましいのかもしれない。夏には夏なりに、ふさわしく、おいしい食べ物があり、それが旬の味なのである。