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愛媛の景観(平成8年度)

2 なだらかな山-大野ヶ原-

 四国カルストの西端に位置する東宇和郡野村町大野ヶ原は、標高1,100~1,400mのなだらかな高原(最高点は源氏ケ駄場(げんじがだば)の1,403m)で、付近にはカレンフェルトやドリーネ、ウバーレなど、典型的なカルスト地形(*26)が広がっている。戦前は、砲兵演習場や軍馬の放牧場として利用されてきたが、戦後は開拓地となり、夢を抱いた多くの人々が入植した。ここでは、きびしい自然と闘いながら開拓に一生を捧げた人々と、その後継者たちのくらしを通して、そこに生きる人々の大野ヶ原にかける夢を追った。


*26 : 石灰岩台地特有の地形。石灰岩は炭酸ガスを含む水によって溶解し、地上にはドリーネやウバーレなど、すり鉢状のく
  ぼ地を、地下には鍾乳洞をつくる。また、カルスト台地にみられる石灰岩が露出し、墓石か羊の背のような地形をカレン
  フェルトという。