データベース『えひめの記憶』

えひめの記憶 キーワード検索

愛媛の景観(平成8年度)

第2節 ふるさとの動物たち

 県内には、さまざまな動物たちが生息している。本節では、そうした動物たちと深くかかわりながらくらしている人々の姿を通して、ふるさとの動物たちの今を浮き彫りにしてみた。
 「1 ともに生きる」では、愛媛県下でも有数の渓谷美を誇る滑床(なめとこ)渓谷(宇和島市)(*1)・面河(おもご)渓谷(上浮穴郡面河村)と、足摺(あしずり)宇和海国立公園に浮かぶ鹿島(かしま)(南宇和郡西海町)に焦点を当てて、ニホンザルと人間との、利害相半ばする深いかかわりを探るとともに、多様な動物たちとの触れ合いを追ってみた。また、地域活性化の起爆剤として誕生した面河山岳博物館の現状にも触れてみた。
 「2 夢を託す」では、岡村島(越智郡関前(せきぜん)村)において、小さな珍チョウに島の活力回復の夢を託して、チョウの保護・増殖に情熱を燃やして活動する人々の思いを明らかにした。また、約350年の歴史をもち、野間地方(今治市)や越智郡島しょ部において農作業に重宝がられ、人々のくらしと深くかかわってきた野間馬の栄枯盛衰の過程、および、その頭数の維持と人との触れ合いづくりに尽力する人々の足跡をたどった。


*1:滑床渓谷は、万年橋から奥の渓谷美を誇る部分は行政的には宇和島市に属するが、観光行事は松野町が主催しているの
  で、実質的には松野町の観光地としてみることができる(①)。