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えひめ、昭和の記憶 ふるさとのくらしと産業Ⅷ -新居浜市-(平成27年度「ふるさと愛媛学」普及推進事業)

第1章 昭和の町並みをたどる

 新居浜(にいはま)市は、愛媛県の東部、東予地方に位置し、東は四国中央(しこくちゅうおう)市、西は西条(さいじょう)市、南は四国山地を境に高知県吾川(あがわ)郡いの町・土佐(とさ)郡大川(おおかわ)村と接し、北は燧灘(ひうちなだ)に面する。元禄4年(1691年)の別子銅山開坑を足掛かりに、住友系企業の企業城下町として繁栄するとともに、昭和39年(1964年)に東予地方が新産業都市建設促進法に基づく新産業都市の指定を受けたことにより、沿岸部は四国屈指の臨海工業地帯となった。
 また、昭和12年(1937年)の市制施行以降、周辺の町村との合併や編入を経て、平成15年(2003年)、別子銅山という文化的、歴史的背景を共有してきた宇摩(うま)郡別子山(べっしやま)村と合併し、現在は、「-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市」を目指したまちづくりが進められている。
 本章では、新居浜市の中心商店街の一つとして栄えた昭和通り周辺と、近年再開発が進むJR新居浜駅周辺、別子銅山操業期に栄えた旧別子山村の中心集落付近の昭和30 年代から40年代ころの町並みや生活についてまとめ、当時を生きてきた人々のくらしの一端を明らかにしようとした。