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愛媛の祭り(平成11年度)

第1節 山あいのむらの祭り

 本節では、季節ごとに特色ある祭りが伝わる山あいのむらとして、越智(おち)郡玉川(たまがわ)町、伊予(いよ)郡広田(ひろた)村、東宇和(ひがしうわ)郡城川(しろかわ)町に焦点を当て、それぞれの地域での四季折々のくらしのなかで生まれはぐくまれてきた代表的な祭りを取り上げ、それらの祭りの様子を探るとともに、祭りを支えてきた人々やその祭りを保存伝承しようとしている人々の活動の一端を明らかにした。
 「1 春に祈る」では、新春の行事として行われる鬼の金剛つりの様子を広田村で、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈念する春祭りとそれを支える人々の活動の様子を玉川町と城川町で探った。
 「2 夏に払う」では、田休み行事として行われる城川町の実盛(さねもり)送りや御田(おんだ)祭、玉川町の和霊(われい)祭り、広田村の権現(ごんげん)山のお山開きを取り上げ、疫神(えきじん)払いを目的とする夏祭りの様子を明らかにするとともに、祭りにかかわる人々の活動を探った。
 「3 秋に祝う」では、農業機械の普及する以前に、牛馬の守護神として人々の信仰の厚かった奈良原(ならばら)神社の牛馬祭りの様子を玉川町で探るとともに、五穀豊穣を喜び神々に感謝する秋祭りの様子やそれにかかわる人々の活動の様子を広田村と城川町で探った。