データベース『えひめの記憶』
伊予市誌
一、山林の分布と経営条件
森林の分布と自然条件
伊予市の森林面積は一九八五(昭和六〇)年に二、〇八〇ヘクタールで、本市の総面積の三六・九%を占めていたが、二〇〇〇(平成一二)年には二、四一七ヘクタールで同じく四二・五ヘクタールと増加している。
これら山林の土壌は、乾性褐色森林土壌・褐色森林土壌・黄色土壌が大部分を占めている。気象条件は良好で、昭和六〇年の平均気温一五・一度、降水量一、七七四・二ミリメートルに対し、平成一二年は平均気温一六・七度、降水量一、一五〇・〇ミリメートルとなっており、風向きは南南東である。
所有形態
平成一二年現在、林野面積の内二、三〇二ヘクタールは民有林であって、残り一一五ヘクタールが国有林となっている。林家総数は三七七戸で、平成二年の林家総数九一七戸であったのが五四〇戸減少している。
制限林の種類別面積については、保安林は一一・○二ヘクタールが土砂流失防備保安林、四・〇一ヘクタールが土砂崩壊防備保安林、一九・七六ヘクタールが魚つき保安林となっている。自然公園は、二六二・五ヘクタールが県立森林公園である。鳥獣保護区は四〇一ヘクタール(但し、砥部町分を含む。)である。
樹種別面積と蓄積量
本市の樹種は松・杉・雑木が主である。山林面積は増加の傾向にあるが、近年の松くい虫被害の影響で松林の面積は減少し、反対に人口造林による針葉樹の杉・檜が増加している。その状況は、昭和五八年に五八三・二七ヘクタールであった松林が、平成一二年には三九五・七五ヘクタールと一八七・五二ヘクタール減少しているのに対して、杉は四七九・七五から四八四・〇二と四二・七ヘクタール増加し、檜は一九〇・六〇ヘクタールから二五九・四八ヘクタールと六八・八八ヘクタール増加している。