藤井潤二(当時久万中学校長)が、久万は林業の町でありながら、木材を使った特産品のないことを憂い、教職員と共に工夫を凝らして創作した。 ちゃんちゃんこ(通称でんち)を着てふところに手を入れた姿は、久万地方の冬の子供たちの姿そのものである。山の子の素朴な表情と愛らしい姿は郷土色ゆたかで、識者の間でも好評を得ており、昭和二九年には意匠登録も受けている。製造に時間がかかるため、量産できないのが悩みのたねである。それだけに手造りの良さもある。